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節約したお金はどこへ行く

前回に続けて、真面目なお話
昨日の日経新聞、「SUNDAY NIKKEI くらし安心」 の記事

そこには、
   保険の見直しの際には共済が有力な選択肢になる、
   共済を使えば、掛け金がとても節約できる
という内容で、3人のFPさんの、「共済で節約」 に肯定的なコメントも載っていました。

記事の内容については間違いなどはなく、「正しい」 のですが、
私は、その記事とコメントをはさんでいるFPさんたちに・・・   物もーす(物申す)!

   「死亡」というリスクに対する備えとしてはともかく、
   「病気」や「入院」というリスクに対する備えとしては、
   言葉足らず、片手落ちのところがあるのでは、
                             ・・・と申し上げたーい、 のです。

記事の最後の方にちょこっとだけ、
  「(共済の)主力商品の場合、60歳を過ぎると保障がなくなる点を心配する声もある」
という文章がありまして、
その心配については、
   ・節約したお金で貯金すればよい、
   ・保障がなくなる60歳ころに貯まっているはずのその貯金で、
    その後の入院に備えればよい、
ってなFPさんのコメントが続けて載っています。

理屈はその通り。そこに載っているFPさんたちのおっしゃる通りなのですが、
現実はそんなに簡単ではありません。

私の事務所に保険の見直しについて相談に来られる方々に対して、
私も同じように
   「何が何でも(保険会社の)医療保険でなくても良い」
   「共済でもよい」 「極端な話、保険には加入せずに貯金でも良い」
とお話はしますが、でも、私は続けて次のように話します。
   「節約したお金で、入院に備える貯金をする、その自己管理ができなければ、
   『保険にも入っていない、リスクに備えた貯金もない』 という老後になります」
   「『共済を使って節約して、貯蓄する』 『保険に加入せずに貯蓄する』 ときには、
   通帳をわざわざ分けるくらいの意識を持ってくださいね」

ウチの会員さんの内、
「(入院・医療)保険ではなく貯蓄」 という選択をした方は、2名だけ。
他の方は、
「理屈はわかった、でもやっぱり、(60歳以降も保障の続く)保険に入っとこー」

    ( 私は実は、この「保険に加入せずに貯蓄する」 が好きなんですがねー )

一定の年齢で保障がなくなってしまう共済の、そのメリットを訴えるときには、
それによって節約できるお金を如何に管理するか、その方法論ついても丁寧に解説する、
そこまでがワンセットで求められるのではないでしょうか、ね?

   特に、
   共済の保障がなくなってしまう60歳前後
   (実はこの頃からが、入院のリスクはとても大きくなるのですが)、
   その時になって新たに保険に加入するのは結構難しい。
   まず、健康状態の告知でひっかかる(可能性が大きい)。
   保険料も高い。

だから、保険を見直す若いときにこそ、
歳をとった自分をめいっぱい想像しながら、
(目先の掛け金だけにとらわれずに)真剣に判断して欲しい、 でっす。

コメント

浮いたお金は貯金として残らないのが人情ですもんね。禁酒を宣言してながら、解禁日を何度も作ってしまった私、自己管理なんて自信ありません?(例が違いますね)

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