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資格と仕事

日本ファイナンシャルプランナーズ協会が主催する、年に一度のFPフェア。
それに参加するために東京に行ってきました。
今年も数十のセッションが用意されていて、私は五つに参加しました。

その一つ、「20代〜30代の相談分析とアドバイスポイント」
私の事務所も最近、若い方のご相談が増えてきたので、参考にするものがきっとあるはず、と思って受講したのですが・・・、

「CFP」 と 「消費生活アドバイザー」 という
二つの 「資格」 を持つ女性講師によるそのセッション、
結論からいうと・・・、   (>_<) でした。
日頃は「家計診断」 という角度から、雑誌やテレビ、ラジオに出演したり、
FPさん自身の研修で講師を務めたり、と、「ご活躍」 のその女性。

   「家計診断」 という角度からアドバイスをされる方にはいつも思うことなのですが、
   「家計にあわせて人生を下方修正する」 という処方箋に、
   どうしても違和感を覚えてしまいます。
   「在りたい自分や実現したい人生のイメージ」 にあわせて、
   「収入や貯蓄や生き方」 を上方修正する可能性を追求する、といった処方箋は、
   ついに最後まで伺うことができませんでした。

   そしてまた、事例として紹介されたケースについても、
   そこに出てくる数字以外のこと(その事例の人物像や人生観)については
   「よく覚えていない・・・」 だそうで、

要は、この講師は、
   お客様の人生に真正面から向き合ったことがないのだ、
   一度きりのご相談に対して、データでもってお客様の置かれている状況を解説し、
   この先の人生についていくつかの予測を示して差し上げる、
   それでおしまい、の仕事をしている人なんだ、
と思いました。
肝心の「20代〜30代の・・・」 ということに関しても、なんら目新しいことはなく、
実務現場に身を置いている人にとってはごくごく当たり前のことでしかありませんでした。

いやいや、思い出すとなんとなく腹が立ってくるのです・・・。
   数千の事例に対応してきた、ともおっしゃっておられましたが、
   対応してきたのは「数千の方の家計データ」 であって、
   お客様の人生のプランには、
   一つとしてじっくりと、継続して対応なさったことがない人だったのです。
   そもそも、ファイナンシャルプランナーとして数千の人に対応するなんて、
   神様でもない限り無理!ってもんです。

この女性のお仕事は、きっと、「講師」 であり「執筆者」 なんですよね。
CFP という資格を持っているんだから、私はファイナンシャルプランナーだ」 と思っていらっしゃるのでしょうが、資格と職業は、イコールではありません もんね。

さらに私は思いました。
   この女性は、「私はFPだ」 なんて中途半端な考えは捨てて、
   「講師」「執筆者」「コメンテーター」 として、しっかり腹をくくらなきゃ!

だって・・・、
   「ご活躍」 の割には、使う言葉が貧弱で、日本語の使い方も間違いだらけ、
   「講師」 を数多くこなされている割には、資料の使い方もとっても未熟で、

とにかくあまい! とてもじゃないけど、プロの業とは思えません!


ついつい、ひどいことを書き連ねてきましたが、
今年のFPフェア、私が参加した他のセッションは、ぼちぼち掘り出し物もありまして・・・、
そういう意味では決して悪いものではなく、遠くまで出かけた甲斐がありました。
来年も参加しまーす。 v(^^)v

コメント

プロの定義でなるほと!と思ったのは「プロとは、かかわる人を幸せにする人」。
素敵だと思いませんか?

なるほど、FPというのは「一般的に」、「一般的な」医師と同じということですね。表面上「見える」症状だけから、病気を判別し、マニュアル通りに処方する、という形式的な判断です。
「見えない」部分の症状、患者自身も表現できないけれども、患者自身は感じている「痛み」には、触れないで、医師自身が感じられる枠組みで仕事をする。間違ってはいないのだけれど、なんとなく「不安」。

三谷さんはクライアントの表面化できない要素に目を向けて、「支援」されているということでしょうか。まぁ、モチベーションがあっても収入が増えない、というのが現在の日本社会ですが、モチベーションがあれば、「あるべき姿」に近づけていく努力はできますよね。カオス理論で明らかにされたように、出発点のほんのちょっとした「変化」がどんどん大きさ相違を生み出します。
三谷さんのようなFPが増えれば、生き生きと生活できる人が増えるでしょう。がんばってください。というか、本気で私の人生を看てもらいたいと思いました。

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